解散日記44
1月31日
たぶん習慣になってしまっているのだと思うけれど、本の取り扱いが悪い書店があって、また大阪でのフェア帰りの本がやられていた。夜想の表紙が大きく折り込まれたものが一冊、レコードのブックレットがなくなったのが一冊、URの13号はゴムが切れてぼろぼろ。平気で返してくるからね。売上げも今一つ。送り返してきた段ボールがボロボロだったから、まぁ本という商品に関する考え方、委託というものに対する慣れというものが象徴的に現れているな。売りやすいように綺麗な本を選んで送っているのに。まぁ触っている消費者の意識も低いんだろうけどな。それにしても酷い。
その状態が、いま、ネットのつながりを通じてペヨトル工房の本を売ってくれている、サポーターの書店や古書店とはもの凄く差があって、困惑する。不思議なことに、本を扱う態度は、売上げの量にも関係している。本を丁寧に扱えないから売上げが伸びないんだと言ってしまって良いほどだ。つまり良く売ってくれている店舗は、本の扱いも上手だということだ。心を込めて扱ってもらえるとそれは最高に嬉しいが、心がなくても技術的に上手に扱ってもらいたい。痛めないようね。それが委託を扱う常識でしょう。
流通に問題あるという以前に何かが壊れている。
友人から聞いた話だけど、大手新聞社が出している、グラビア系トレンド突っつき雑誌の編集者が、この人は誰だ、賞をとっていないと紹介する意味がないとか、森村泰昌って誰だ!とか言ってライターを虐めているらしいし……。何かね。紙をベースにした編集や流通が壊れているのは分かってはいるけれど、これじゃぁ、余りにもどうしようもない。そんな流通や編集の下でクリエーターがどんな気持ちになっているのか、思んばかるとちょっと暗い気分になる。
紙メディアに問題があるという以前に関わっている人間が壊れているんじゃないのか?
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